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「ウェッジは何本、何度で組めばいいのか」。PWのロフトが立った今のアイアンでは、昔の定番どおりに選ぶと、PWの下に大きな距離の空白ができることがあります。
この記事では、PWが45度のアイアンを使う筆者(ヘッドスピード約46m/s・平均スコア90台)が、ウェッジを 48/52/56/60度の4本から、50/56/60度の3本に変えた 例をもとに、ロフト間隔と「空いた1本の使い道」という視点で3本構成の考え方を整理します。2本・3本・4本構成の比較表と、バウンス・ソールの選び方の基本もまとめます。
結論:PW45度なら、3本構成は「1本を長いクラブに回したい人」向け
- PW 45度なら、50/56/60度 の3本でロフト間隔はおおむね4〜6度に収まる
- 3本にすると 14本の中に1本の空き ができ、UTやFWなど長いクラブ側の空白を埋められる
- その代わり、ウェッジ1本あたりの「打ち分ける距離の幅」が広がる。フルショット以外の距離の打ち分けに不安があるなら4本のほうが楽
- 60度を使わないなら 50/54/58度 という3本の組み方もある
- バウンスは、50度はフルショット向けのスタンダード、56度はバンカーを基準に、60度は「フェースを開くかどうか」で選ぶのが基本
2本・3本・4本構成の比較表(PW 45度の場合)
| 2本構成 | 3本構成 | 4本構成 | |
|---|---|---|---|
| ロフトの例 | 50/56度、52/58度 など | 50/56/60度、50/54/58度 など | 48/52/56/60度 など |
| PWからのロフト間隔(例の1つ目) | 5・6度 | 5・6・4度 | 3・4・4・4度 |
| 一番ロフトが寝たクラブ | 56〜58度 | 58〜60度 | 60度 |
| ほかのクラブに回せる本数 | 2本 | 1本 | 0本 |
| 距離の打ち分け | 振り幅で大きく打ち分ける必要がある | フルショットの階段はやや粗くなる | フルショットの階段を細かく作りやすい |
| 向く人 | 長いクラブの本数を優先したい人、ウェッジでの距離の打ち分けが得意な人 | 1本だけ長いクラブ側に回したい人 | 100y以内をフルショットで細かく打ち分けたい人 |
| 注意点 | ロフトの寝たクラブがないと、高く上げて止める球が打ちにくい | ウェッジ同士の間隔が広がるところをどう埋めるか | 長いクラブ側の本数が減る |
※ロフト間隔は筆者のPW(45度)を基準にした計算です。PWのロフトはモデルで違うので、まず自分のPWのロフトをメーカー公式で確認してください。
ウェッジの本数は「PWのロフト」と「14本の空き」で決まる
PWのロフトが立つほど、ウェッジに求める本数は増えやすい
一般的に、最近のアイアンはPWのロフトが立っている(数字が小さい)傾向があります。PWが立つほど、サンドウェッジまでのロフト差が大きくなり、間を埋めるためのウェッジが必要になりやすくなります。
14本の上限があるので、ウェッジを増やせば長いクラブが減る
ウェッジを4本にすると、そのぶんUTやFWに使える本数が減ります。ウェッジの本数は「短い距離をどれだけ細かくしたいか」と「長い距離の空白をどれだけ埋めたいか」の綱引きで決まります。
筆者のウェッジ構成の変遷と、3本にした理由
筆者のアイアンはミズノプロ 225 で、ロフトは 9I 40度、PW 45度 です。ウェッジ構成はこう変わってきました。
| 時期 | ウェッジのロフト | ほか | PWからのロフト間隔 |
|---|---|---|---|
| 以前 | 48/52/58度(3本) | 4U を入れていた | 3・4・6度 |
| その後 | 48/52/56/60度(4本) | ― | 3・4・4・4度 |
| 現在 | 50/56/60度(3本) | 空いた1本でUTを増やした | 5・6・4度 |
※間隔は、比較のため現在のPW(45度)で計算しています。
じつは以前にも、48/52/58度の3本+4Uという「ウェッジ3本」の時期がありました。そこから4本に増やし、また3本に戻しています。
48/52/58度+4U → 4本にした理由:上のクラブをたくさん入れていると、欲やいらぬミスにつながることが多く、一時期、上のクラブを減らしました。
4本 → 50/56/60度の3本にした理由:練習量の問題もありますが、4本のウェッジをすべてしっかり練習するのは難しく、コースで使い分けるのも難しかったので減らしました。また、上のクラブを減らしすぎて損した部分もあったので、上を増やしました。
3本体制でアプローチや距離の打ち分けがどう変わったかは、使い込んでから追記します。
ロフト間隔の考え方:50/56/60度はどこが広くなるか
PW 45度から並べると、50/56/60度の間隔は 5度 → 6度 → 4度 です。一番広いのは 50度と56度の間(6度) です。
広くなった間隔は「振り幅」と「番手の持ち替え」で埋める
間隔が広いところでは、フルショットとフルショットの間の距離を、スイングの大きさで打ち分けることになります。一般に、ロフト4度差でフルショットの距離は10y前後変わるという目安がよく使われますが、ヘッドスピードや打ち方で大きく変わります。筆者の場合、56度→60度(4度差)で20yの差があります(個人の結果)。
52度が無くなる距離をどうするか
4本体制から3本体制にすると、52度で打っていた距離は「50度で少し抑える」か「56度でしっかり振る」のどちらかになります。この距離がラウンドでよく残る人ほど、3本体制は慎重に考えたほうがよいでしょう。
60度を使わないなら、50/54/58度という選択肢も
60度で高く上げる球を使わない人は、50/54/58度のようにロフト間隔を5・4・4度にそろえる組み方もあります。
フルショットの「距離の階段」を書き出してみる
ロフトの数字だけで決めず、実際のフルショットの距離を書き出すと、どこが空いているかがはっきりします。
| クラブ | ロフト | フルショットの距離(トータル) | 1つ上との差 |
|---|---|---|---|
| 9I | 40度 | 135y | ― |
| PW | 45度 | 125y | 10y |
| ウェッジ | 50度 | 110y | 15y |
| ウェッジ | 56度 | 90y | 20y |
| ウェッジ | 60度 | 70y | 20y |
※筆者(ヘッドスピード約46m/s)の個人の結果です。弾道計測器とコースでの実測の両方から出した、トータルの距離です。
筆者の場合、PWまでは10y刻みですが、ウェッジに入ると15〜20yずつ間が開いています。自分のバッグでも同じ表を作ってみてください。差が極端に大きいところがあれば、そこがロフトや本数を見直す候補です。
空いた1本を長いクラブに回す発想
ウェッジを1本減らす最大のメリットは、14本の中に1本の余裕ができること です。ドライバーから一番長いアイアンまでの間に距離の空白がある人は、その1本で長いクラブ側を埋められます。
筆者は空いた1本の枠にUTを入れ、今はUTがPING G440 ハイブリッドの2H(2U・ティーショット用)・3H・5Hの3本です(FWは入れていません)。前の章のとおり、4本体制のときに上のクラブを減らしすぎて損した部分もあったためです。
UTの選び方は ユーティリティの選び方、14本全体のセッティングは アマチュアのセッティング公開【14本】 にまとめています。
3本構成のメリット・デメリット
メリット
- 14本の中に1本の余裕ができ、長いクラブ側を厚くできる
- 持つウェッジが減るので、1本あたりの練習量を増やしやすい
- 「どれで打つか」の選択肢が減り、迷いにくくなる
デメリット
- ウェッジ同士の間隔が広がり、フルショット以外で打つ距離が増える
- 4本体制で使っていた番手(筆者なら52度)の距離を、別の番手で打ち分ける必要がある
- 1本ごとの役割が広くなるので、バウンス・ソール選びの影響が大きくなる
バウンス・ソールの選び方の基本
バウンスとは
バウンスは、ソールの出っ張り(リーディングエッジより下に出る部分)の角度のことです。一般に、バウンスが大きいほどソールが地面や砂に潜りにくく、小さいほどフェースを開いたときや硬い地面でリーディングエッジが浮きにくい、と言われます。
3本構成での考え方(一般的な目安)
| ロフト | 主な役割 | ソール・バウンスの考え方 |
|---|---|---|
| 50度前後 | フルショット、ランニングアプローチ | フルショットで当てやすい、標準的なソール形状 |
| 56度前後 | バンカー、アプローチ全般 | よく行くコースの砂質や、打ち込むタイプかどうかでバウンスを選ぶ |
| 60度前後 | 高く上げて止める、フェースを開くショット | フェースを開くなら、ヒールやトウを削ったソールが扱いやすい傾向。開かないならバウンスがあるほうが安心なことも |
入射角と芝・砂で調整する
一般的に、上から打ち込むタイプ・柔らかい芝や砂が多い人はバウンスが大きめ、払い打つタイプ・硬い地面が多い人はバウンスが小さめが合いやすいとされます。迷ったら、フィッティングや試打でソールの抜け方を確認するのがおすすめです。
筆者の3本は、ボーケイ・デザイン SM10 50.08F/SM11 56.12D/SM10 60.12D です(シャフトは3本ともダイナミックゴールド 120 S200)。
3本構成で候補になるウェッジ
筆者はこれまでタイトリスト(ボーケイ)とミズノのウェッジを使ってきました。ここでは、その2ブランドの現行ウェッジで50/56/60度がどう選べるかを公式情報で整理します。
| ボーケイ・デザイン SM11(タイトリスト) | Mizuno Pro T-1 | Mizuno Pro T-3 | |
|---|---|---|---|
| ロフト展開 | 44〜60度(2度刻み) | 46〜60度(2度刻み) | 46〜60度(2度刻み) |
| 50度の選択肢 | 50.08F/50.12F | 50度・バウンス8・Sソール | 50度・バウンス8・Sソール |
| 56度の選択肢 | 56.08M/56.10S/56.12D/56.14F | 56度・バウンス8(V)/10(M)/12(P) | 56度・バウンス6(C)/10(M) |
| 60度の選択肢 | 60.04T/60.06K/60.08M/60.10S/60.12D/60.12K | 60度・バウンス6(X)/10(C)/12(V) | 60度・バウンス10(C) |
| 公式の主な特徴 | 6種類のグラインド(T・M・S・D・F・K)。同じロフトならグラインドが違っても重心位置をそろえた設計 | コンパクトなティアドロップ形状。軟鉄鍛造(1025)+銅下地 | T-1よりヘッドがやや長いシャローキャビティで、安定性と寛容性をうたう。軟鉄鍛造(1025)+銅下地 |
| 筆者との関係 | 56度(56.12D)を使用中。50度・60度は前作SM10を使用中 | 使用経験あり | ― |
※2026/10/21時点のメーカー公式情報。SM11はタイトリスト日本公式(2026年2月20日発売)。Mizuno Pro T-1・T-3のロフト・バウンス・ソールの組み合わせはミズノの海外公式サイト(T-1は豪州、T-3は米国)の仕様表によるもので、国内で選べる組み合わせは国内公式・販売店で確認してください。最新の価格・在庫は販売ページで確認してください。
ボーケイ・デザイン SM11
グラインド(ソール形状)の選択肢が多く、3本それぞれの役割に合わせてソールを選びやすいのが特徴です。公式では、Fはフルショット向けのフルソール、Sはフェースをスクエアに使う人向け、Mはフェースを開閉して打つ人向け、Dはバウンス効果をしっかり感じたい人向け、Kはボーケイの中で最もバウンス角が大きく、バンカーショットに強いグラインド、Tはローバウンスを求める人向けと説明されています。
- 向く人:50/56/60度それぞれのソールを細かく選びたい人
- 注意点:選択肢が多いぶん、試打やフィッティングなしで選ぶと迷いやすい
筆者の使用感:ボーケイはSM6〜SM11と、FORGED(2019〜2023年のモデル)をすべて使ってきました。他社のウェッジもいくつか使いましたが、結局ボーケイに戻ってきています。筆者の経験では、リセール(中古での売りやすさ)もよいと感じています。ただ、SMシリーズはヘッドが重たいので、相性はあるかもしれません。FORGEDはプレーヤーを選ばない、よいウェッジだと感じていて、小ぶりなウェッジが好きならこちらのほうがいいかもしれません(個人の感想)。
Mizuno Pro T-1/T-3
ミズノの日本公式では、ソールを X・S・M・P・C・V の6タイプで紹介しています(海外公式の仕様表では、T-1は6タイプ、T-3はS・M・Cの3タイプ)。ヘッドの形で選ぶなら、コンパクトなT-1、少し大きく安定感を重視したT-3という分け方です。
- 向く人:ミズノのアイアンを使っていて、顔や打感のつながりを重視したい人
- 注意点:国内と海外で選べるロフト・バウンスの組み合わせが異なる可能性がある
筆者の使用感:ミズノはクラフトシリーズとT-1を使ったことがあります。超ハイバウンスのクラフトシリーズはとてもやさしく感じましたが、合わないとまったく打てないかもしれません。T-1は抜けが非常によいと感じた一方、寛容性は低めでした(個人の感想)。
ウェッジ3本構成が向く人・向かない人
向く人
- PWのロフトが44〜46度前後で、ウェッジを50度から始められる人
- ドライバーから一番長いアイアンまでの間に距離の空白があり、1本足したい人
- 100y以内は振り幅で距離を打ち分けるのに抵抗がない人
向かない人
- 100y以内をフルショットで細かく打ち分けたい人
- ウェッジ同士の間で、ラウンド中によく残る距離がある人(4本体制のほうが迷いにくい)
- 長いクラブ側に足したいクラブが特にない人
よくある質問
Q. 50/56/60度と52/56/60度、どちらがいい?
A. PWのロフトで決まります。PW 45度なら、52度だとPWとの差が7度に広がります。PWとの差を4〜5度程度にしたいなら50度スタートのほうがつなぎやすくなります。
Q. 3本にするなら60度は要らない?
A. 高く上げて止める球や、フェースを開くアプローチを使うなら残す価値があります。使わないなら、50/54/58度のように間隔をそろえる組み方もあります。
Q. ウェッジのシャフトはアイアンと同じにするべき?
A. 一般的には、アイアンと同じシャフト、またはアイアンより少し重いシャフトにすると振り心地がつながりやすいと言われます。筆者のアイアンはダイナミックゴールド D.S.T S200 で、ウェッジは3本ともダイナミックゴールド 120 S200 です。
Q. 4本から3本に変えて、すぐに結果は出る?
A. 振り幅での距離の打ち分けに慣れるまでは、時間がかかることがあります。筆者も3本体制での変化は、使い込んでから追記します。
まとめ
- PW 45度なら、50/56/60度の3本でロフト間隔はおおむね4〜6度に収まる
- 3本にすると1本の空きができ、UT・FWなど長いクラブ側を埋められる
- 代わりに、ウェッジ同士の間隔が広がるところを振り幅で打ち分ける必要がある
- バウンス・ソールは「その1本の役割」から選び、迷ったら試打・フィッティングで確かめる

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